珈琲抽出理論

≪珈琲抽出理論≫エイジングを理解してコーヒーの美味しさを引き出す

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

エイジングでガスを抜きフレーバーを開かせる

ハンドドリップ等で使用するコーヒー豆は、焙煎直後は雑味が多く煙たい印象があります。これは、焙煎の時にコーヒー豆はから発生したガスが原因です。

このガスを適切な保存環境で逃がしてやることで、コーヒー本来のフレーバーが開いていきます。これをエイジングと言います。

今回はこのエイジングの方法と効果を理論的に抑えることで、コーヒーの美味しさを引き出す方法を紹介します。

焙煎後のガスがコーヒーの香味を阻害する

私たちが普段目にするコーヒー豆は、生豆を焙煎したものです。生豆にを通しているのです。

生豆を加熱することで含まれる成分に化学反応が生じ、香りや美味しさの元となる成分が作られていきます。この化学反応の時、二酸化炭素を主成分とするガスが発生します。このガスは、コーヒーの香味を阻害します。

 

このガスが抽出の時にコーヒーに溶け込んでしまうと、

  • 煙たい印象
  • コーヒー本来のフレーバーがぼやける→クリーンさがない

状態になってしまいます。

 

 

コーヒー豆はコーヒーの木に実る果実の種です。本当は豆ではなく、種です。コーヒーの果実は収穫後、様々な工程を経て精製され、最後に種だけの状態(生豆)になります。

このコーヒーの生豆には、香りや酸質、甘みなどなど、前駆物質と呼ばれる美味しさの元となる成分がたくさん含まれています。それは、アミノ酸をはじめとするタンパク質や脂質、炭水化物や水分など、です。

これを加熱することで成分を変化させ、コーヒーの美味しさを引き出しているのです。種の状態では、とても飲める状態では無いからです。

 

生豆を焙煎することで美味しいコーヒーが飲めるようになる一方、化学変化により発生するガスは雑味の原因となります。

適切にエイジングすることで、ガスを逃がしてやる必要があるのです。

エイジングは焙煎後5~7日がベスト

エイジングとは、焙煎後に発生するコーヒー豆のガスを適切な環境下で放出、逃がすことです。いわゆる、ガス抜きです。

このエイジングには適切な日数があります。それは、

  • 深煎りコーヒー豆の場合、焙煎日から数えて5~7日
  • 浅煎りコーヒー豆の場合、焙煎日から数えて7~10日

です。

エイジングは、ロースターさんによっておすすめする日数が異なるため、この日数はあくまでも目安です。また、浅煎りの方がコーヒー豆の密度が高く、硬いため、ガスの出具合が悪い傾向にあります。

そのため、エイジング日数を少し長めにとるのが良いでしょう。

 

いずれにせよ、焙煎日当日では焙煎香が強くコーヒー本来のフレーバーを感じることができません。適切な日数でエイジングした後、ハンドドリップを行いましょう。

エイジングと熟成の違い

時折、コーヒー豆のエイジングを熟成と表現する方がいますが、これは間違いです。なぜなら、エイジングが生豆を焙煎することによって発生するガスを抜くことであるのに対し、

熟成は、物質を適当な温度などの条件のもとに長時間置いて、ゆっくりと化学変化を起こさせること、

を示します。

エイジングは化学変化後の工程に対し、熟成は化学変化を起こす工程にあたり、意味が異なります。その他にも、熟成には発生した物質を均等にならす、沈殿させる、などの意味合いもありますが、やはりエイジングとは違います。

エイジングとコーヒー豆の保存方法

では実際に、どうやってエイジングを行えばいいのか解説していきます。エイジングで注意しなければならないことは、

  1. 外気(空気)
  2. 温度

です。

エイジング中は外気と遮断し酸化を抑える

コーヒー豆は、空気中の酸素に触れることで成分が酸化していきます。コーヒー豆の成分が酸化すると、単一の酸っぱさや嫌な雑味の原因となります。

さらに、香りの元となる成分が失われてしまいます。香りの成分は、揮発性のものが多いために空気と触れることで飛んでしまうのです。

 

エイジング中は、コーヒー豆が外気と触れないようにしましょう。

  • ガスバルブ付きのコーヒー豆の袋で保存する。
  • ジップロックやキャニスターなど、密閉できる容器で保存する。

方法がベターです。

 

ただ、一番いいのは、エイジングが終わったら美味しいうちに飲み切ってしまうことです。個人的な見解としては、エイジング後2週間までが美味しく飲める期限です。つまり、焙煎後から1か月が限度です。

一度封を切ってしまえば空気に触れてしまうため、酸化が始まります。コーヒー豆は1週間で飲み切れる量を買うようにしましょう。

エイジング後、コーヒー豆は冷凍庫へ

コーヒー豆の劣化は、冷凍保存で防ぐことができます。密閉状態で冷凍することで、

  • 成分の酸化を防ぐ
  • 香気成分の揮発を防ぐ

ことができるからです。

 

冷凍保存すれば、かなり長期間の保存が可能です。半年から1年間、味が落ちなかった、という話もあります。

個人的には、半年間は大丈夫だと思います。ただし、注意点もあります。それは、

  1. 冷凍庫から取り出した後、コーヒー豆を結露させないこと
  2. 必ず密閉して、臭い移りを防ぐこと

です。

 

コーヒー豆が結露してしまうと、豆が水分を吸ってしまい香味が劣化してしまいます。また、コーヒー豆は消臭効果があるため、周囲の空気・臭いを吸ってしまいます。これは、コーヒー豆の内部がハニカム構造と呼ばれる状態になっているため、周囲のにおい成分を吸着しやすいのです。

ですので、

  1. 冷凍庫から取り出したら常温に戻るまで封を開けない。
  2. 密閉容器に入れて冷凍する。

ようにしましょう。

挽いたコーヒー豆はすぐに使おう

コーヒー豆は、グラインダーやミルで挽いてしまうと急激に劣化が早くなります。細かくなると表面積が増えるため空気に触れる面積が広くなり、劣化が進むのです。

コーヒー豆は挽いた後、すぐに使い、飲むようにしましょう。

 

グラインダーやミルが家庭に無い場合は、ロースターさんやコーヒーショップでコーヒー豆を挽いてもらうことになります。

そういう時は、冷凍保存です。冷凍保存の効果は、挽いた後でも有効です。一回分ずつ小分けにして保存すると、使いやすくて便利ですよ。

まとめ

コーヒー豆は、適切な環境下でエイジングすることで、コーヒー本来のフレーバーを引き出すことができます。

  • エイジングは焙煎日から5~7日必要
  • エイジングは熟成とは違う

また、エイジングは次のような環境下で行いましょう。

  1. 外気と触れない密閉容器に入れる
  2. エイジング後は冷凍保存がベスト
  3. 冷凍保存では、結露と臭い移りに気を付ける

 

せっかく良いコーヒー豆を買っても、ちゃんとエイジングしないと味わいを楽しむことができません。

正しい知識で、コーヒー豆のキャラクターを引き出しましょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

コメントを残す

*