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《コーヒー濃度計》の使い方を徹底解説。バリスタ御用達の必須アイテム。

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《コーヒー濃度計》の使い方を徹底解説。バリスタ御用達の必須アイテム。

コーヒー濃度計は美味しさを数値化するアイテム

コーヒーの濃度を測る時に便利なのがコーヒー濃度計です。スイッチ1つで簡単に測定できるこのアイテムは、多くのバリスタたちの間で愛用されています。
 
今回はこのコーヒー濃度計について解説します。
 

コーヒー濃度計ではTDSを測ることができる

コーヒー濃度計は、TDSを測定できます。
 
 
TDS とは、Total Dissolved Solid の略で、水溶液中に溶解されている可溶性固形物の濃度を数値化したものです。コーヒーの濃度を扱う時は、一般的にこのTDSを用います。
 
 
コーヒーをハンドドリップなどで抽出した後、コーヒー濃度計を使ってTDSを測定します。そうする事で、コーヒーの美味しさをある程度数値化することはできるのです。
 

コーヒーのTDSとは、濃度の数値

TDSについて少し補足します。
 
 
この数値はあくまでも濃度の値です。コーヒーを抽出した時に使用したお湯の中に、コーヒー豆から抽出された成分がどれだけ含まれているかを数値化しているのです。
 
 
ここで1つ注意点があります。それは、適正な濃度のコーヒー全てが美味しい、とは言い切れない事です。つまり、TDSはあくまでも濃度の値であり、絶対的な美味しさを示すわけではありません。ただ、1つの基準になることは確かです。
 
その他のコーヒーの美味しさの要因としては、香味のバランスや雑味の量などがあります。
 
 
コーヒーの濃度は適正だけど、雑味が多い、なんて事もあり得るので、扱いには少し注意が必要です。
 

美味しいコーヒーのTDSは1.3

ハンドドリップコーヒーの美味しいと評価されるTDSは1.3%と言われています。コーヒーの抽出技術を競う大会である“Japan Brewers Cup”でも、多くのトップバリスタがハンドドリップコーヒーの濃度を1.3%に設定しています。
 
 
実際、TDSが1.3%のコーヒーは濃度感も適度で心地よく適切なマウスフィールや心地よいアフターを感じます。
 
 
この数字は、コーヒーの抽出に使用したお湯の総量に対して、コーヒー豆から抽出された成分が1.3%含まれていることを示しています。
 
 
つまり、残りの98.7%は水なのです。
 
使用する水も、非常に大切です。
 
 

コーヒー濃度計を使って収率を計算する

コーヒーの美味しさを示す指標として、濃度のほかに収率というものがあります。
 

収率とは成分の溶け出た割合

収率とは、
 
使用したコーヒー豆の総量に対して実際に抽出された成分の比率のこと
 
をいいます。簡単に言うと、使った豆の成分がどれだけ抽出されたか、を示しているのです。収率が高ければ高いほどたくさんの成分が抽出されたことになり、逆に収率が低ければ成分が抽出されていないことになります。
 
 
例えば、収率が20%だった場合、コーヒー豆が含む成分の内の20%がコーヒーの中に抽出されたことになります。
 
 
このコーヒーの収率を計算することで、
  1. いわゆる過抽出または抽出不足を見極める
  2. 味わいのバランスを整える
 
ことができるようになります。
 

収率の計算方法

コーヒーの濃度を示す数値“TDS”を使用して、収率を求めるには次の数式を使用します。
 
 
 
数字を用いることで、自分のコーヒーの美味しさを客観的に評価できます。ちゃんと扱えるようになると、ご自身の抽出技術の上達も早くなります。
 

美味しい収率は18〜22%

ハンドドリップコーヒーのTDSに適正値があるように、収率にも適正値があります。美味しいと言われるハンドドリップコーヒーの収率は、18〜22%です。
 
 
収率が18%を下回る場合、成分の抽出不足のために水っぽい印象や酸味を感じやすくなる傾向があります。
 
 
逆に、収率が22%を上回る場合、過抽出のために重たさや渋み、辛味などの雑味を感じやすくなります。
 
 
実際にご自身のハンドドリップコーヒーの濃度と収率を調べてみると、新しい発見があります。美味しくない場合は、適正値から外れている可能性があるので、調整してみましょう。
 
 
 
余談ですが、COE入賞豆などの良質なコーヒー豆の場合、収率が高くても雑味を感じません。逆に強い甘味とフレーバーを感じます。これは、そもそもコーヒー豆にネガティブな要素が含まれていないため、雑味が抽出されないからです。良い豆は何やっても美味しいのです。
 
 

コーヒー濃度計の使い方

コーヒー濃度計は、ガラス部分の表面に抽出したコーヒーを数滴垂らし、ボタンを押すだけでOKです。とても簡単ですが、いくつかのポイントと注意事項があります。
 

コーヒー濃度計の使い方のポイント

コーヒーはガラス面を覆えれば良い

濃度の測定のために、たくさんのコーヒーは必要ありません。ガラス面を覆うくらいの量があれば十分です。
 
 
ちょうど銀色のリング部分の中間を狙って、コーヒーを少量注ぎます。
 
コーヒー濃度計は、内部から光をコーヒーに照射し、反射した光を測定することで濃度を測定する仕組みになっています
 
 
光はコーヒーの表面で反射するので、コーヒー自体の量が多くても少なくても関係ありません。測定部がコーヒーで覆われていれば良いのです。
 

数値が安定するまで数回測る

測定開始直後は数値が安定せず、測定ごとに数字が変わっていきます。数回測定すれば数値が安定していきます。
 
3〜5回測定し、安定した数値を参考にしましょう。
 

測定前にゼロセットする

コーヒーの濃度を測定する前は、小まめにゼロセットしましょう。ゼロセットとは、濃度0%の基準を正確に設定する事です。繰り返し測定を行っていくと、0%の基準がズレていく恐れがあります。
 
 
ゼロセットの方法はとても簡単。
  1. 測定面に常温の水を数滴垂らし、測定ボタンを押す。
  2. 3〜5回測定を行い、zeroボタンを押す。
 
 
正確な値を測定できるように、必ずゼロセットしましょう。
 

測定するコーヒーは良く撹拌する

ハンドドリップコーヒーは、抽出の前半と後半で抽出される液体の濃度が異なります。
 
 
コーヒーの抽出前半は成分量が多く濃度が高い傾向にあります。逆に抽出後半は成分量が少なく濃度は低くなります。抽出直後のコーヒーサーバーの中では、下の方ほど濃度が高い状態になっているのです。
 
 
測定の前はサーバーの中のコーヒーをスプーン等で良く撹拌してください。撹拌は、横に回転させるだけでなく、上と下の層が混ざり合うように良く混ぜてください。そうする事で、全体の濃度が均一になり、測定も行いやすくなります。
 
 
ハンドドリップコーヒーの場合、抽出の前半と後半ではビックリするほどの濃度差があります。私が以前測定した時は、TDSの数値で約1%ほど。味覚レベルで明確に分かるくらいです。
 
 
 

コーヒー濃度計の使用上の注意点

ガラス面の傷付けない

コーヒーの濃度測定が完了したら、ガラス面のコーヒーを拭き取ります。その際、ティッシュやガーゼなどの柔らかい素材のものを使用しましょう。
 
ガラス面が傷付いた場合、正常に測定できなくなる恐れがあります。
 

 

おすすめコーヒー濃度計

私がオススメするのは、《ATAGO PAL-COFFEE (BX/TDS)》です。コーヒー濃度計の中では最も主流だと思います。
 
 
使いやすいし、測定も簡単。特に不自由はありません。これ一台でコーヒーの美味しさを評価出来るだけでなく、お店で働く方であれば品質管理も可能になります。
 
コーヒーを愛する方々に是非オススメしたいアイテムです。

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