[voice icon=”http://ncb.sunnyday.jp/wp-content/uploads/2017/04/FullSizeRender-e1492521662786.jpg” name=”” type=”l”]コーヒーの産地による味わいの違いをざっくり紹介します![/voice]
コーヒーは産地が違うと味わいも違ってきます。
ついつい見逃しがちですが、コーヒーは農産物です。
産地が違えば、気候や土壌など、栽培を取り巻くさまざまな環境が変わってくるのです。
これによりコーヒーの育ち方が変わり、最終的に味わいが変わってくるのです。
スペシャルティコーヒーを調べ始めると、「テロワール」という言葉を見ることがあります。
この「テロワール」の再現とポテンシャルを引き出すことは、スペシャルティコーヒーの醍醐味のひとつですね。
”テロワール -Terroir-”とは、 マイクロクライメイトとも言い、栽培を取り巻くさまざまな環境要因の総称です。「土地」を意味するフランス語terreから派生した言葉(wikipedia)で、他の言語での翻訳が難しい概念です。ワインやお茶でも同様の表現をします。
コーヒーに当てはめれば、土壌や日の当たり方といった地理的条件、降水量や寒暖差といった気象条件がこれにあたります。
それではコーヒーの産地ごとで、味わいにどんな特徴があるのか、ざっくり紹介していきます!
産地ごとのコーヒーの味わいまとめ!
ブラジル
・やはり特徴はナッツフレーバー。アーモンドやクルミ、ヘーゼルナッツなどのフレーバーを持ちます。
・生産処理はナチュラルやパルプドナチュラルがメインで、焙煎も深めな傾向です。コクを伴ったチョコレート系の甘みが多い。
・栽培標高が低いため、酸質は柔らかい印象。最高標高は1300mくらい。
・主要産地は、ミナス・ジェライスやバイア州。
コロンビア
・”コロンビアマイルド”と言われるように、突出した酸味はなく、コクとのバランスが良い傾向。ブレンドにもよく使われます。
・品種が混在し、国内栽培地域も南北へと長いため、テロワールがわかりにくい。
グアテマラ
・柑橘系の明るい酸と上質なコクのバランスが良く、深煎りにも耐えられる。
・コクを伴ったチョコレート系の甘みの表現が多い傾向。
・生産方法はウォッシュトがメイン。
・2000年初期のスペシャルティコーヒーをけん引した産地のひとつ、”アンティグラ”では良質な豆が取れる。
・産地としては”ウエウエテナンゴ”も有名。一度聞いたら忘れません。
コスタリカ
・標高の高さに伴い柑橘系の酸が明瞭になり、コクとのバランスも良い。
・”マイクロミル”での”ハニー製法”により、個性的なコーヒーの生産が行われている。
・さまざまな品種を栽培し、生産処理によっても多彩なフレーバーを持つ傾向がある。
・アフターがちょっと豆っぽい。
・主要産地は、タラス、セントラルバレー、ウエストバレーなど。
パナマ
・エスメラルダ農園でのゲイシャはあまりにも有名。ライムやレモンなどの鮮やかな酸、ジャスミンのようなフローラルなフレーバー。ライトで軽やか。
・主要産地は、ボケテ、ボルカン、レナシメント。エスメラルダ農園はボケテ地区です。
インドネシア
・スマトラ式と呼ばれる独特な精製方法が、エキゾチックアーシーやハーブといった特徴的なフレーバーを生む。
・スパイシーな印象。
・複雑で重層的なフレーバー。
エチオピア
・ウォッシュトとナチュラル両方の製法を有し、各製法でキャラクターが分かれます。
・ウォッシュトはシトラス系の酸質を持ち、お茶のように軽やかでや透明感あるフレーバー。
・ナチュラルはベリー系の酸質を持ち、赤ワインのように芳醇なフレーバー。
・エチオピアは独特のフローラルなフレーバーを持ち、精製方法を問わず共通して言える。
・栽培標高は高く、ほぼ2000m級。
・有名な産地は、イルガチェフやシダモ。
ケニア
・ベリー系をはじめとする多彩な酸を持ち、果実感のあるジューシーな味わい。
・上質な酸とコクを持ち、深煎りでも特徴的な香味を表現できる。
・精製方法はウォッシュトがメイン。
・有名な産地は、ニエリやキリニャガ。
まとめ!
産地によってコーヒーの味わいに特徴があります。
最近では、カフェやコーヒースタンドでのコーヒーの品ぞろえも増えてきました。
実際にいろいろと飲み比べて、お気に入りの1杯を見つけてみましょう!
コーヒー豆のロースターさん10社が取り扱う、計108種類のコーヒー豆のフレーバー表現を調査し、上記の特徴を考察しました。
ネットストア上に公開されているコーヒー豆の情報を集め、産地ごとに分類し、栽培標高・生産処理方法・品種・フレーバー表現をまとめ、その傾向を見ています。
また、各種書籍からの情報で内容を補完しています。
ちなみに、ロースターさんは、下記の通り。2017年2月時点でのラインナップをもとに調査しました。
①UNLIMITED COFFEE ROASTERS ②堀口珈琲 ③Woodberry coffee roasters ④丸山珈琲 ⑤NOZY COFFEE ⑥GLITCH COFFEE & ROASTERS ⑦ONIBUS COFFEE ⑧TRUNK COFFEE ⑨THE COFFEE SHOP ⑩AMAMERIA ESPRESSO