珈琲抽出理論-2. 抽出条件と抽出レシピについて

ハンドドリップの味わいを決める要素は何か

世界各地のコーヒーショップや書籍、ネット上でさまざまなハンドドリップの抽出レシピが公開されています。コーヒーをより美味しく、どんな時でも安定したクオリティを保つためにはハンドドリップでの抽出を理論的に抑える必要があります。

ハンドドリップを行う上で重要なことは、常に同じレシピを守り通すことではありません。『常に期待以上のクオリティを維持し続けること』です。

コーヒーの抽出はその日の天候や気温、豆のエイジング(焙煎日からの経過日数)状態、さらには焙煎度によって大きく左右されます。従って、同じ抽出レシピがすべての環境・状況・素材(コーヒー豆や水)に適応できるとは考えられません。コーヒーのクオリティを維持し続けるためには、味わいを調整しコントロールする技術が必要です。

今回は、コーヒーの味わいを調整しコントロールするための第一歩として

ハンドドリップの味わいを左右する抽出条件および抽出レシピについて解説します。

 

抽出条件と抽出レシピについて

ハンドドリップでは『湯温』『抽出時間』『粒度(メッシュ)』など、味わいを左右する項目がいくつもあり、コーヒーギークではこれらを抽出条件と呼び、これを組み合わせることで抽出レシピを作ります。この抽出条件は全部で7つです。

  1. 粒度(メッシュ)
  2. 湯温
  3. 蒸らし
  4. 抽出時間
  5. Brew ratio
  6. ドリッパー
  7. 注湯方法

その他にも、『エイジング』『焙煎度合い』も抽出に大きく影響する項目ですが、抽出時においてはすでにコントロールできない項目になります。つまり、この2項目については、抽出するまでの事前準備として抑えておく必要があります。

『珈琲抽出理論-1. ハンドドリップでできることは何か』の記事で、ハンドドリップでできることは

①抽出濃度の最適化

②香味およびフレーバーのバランスを整える

③雑味を軽減させ、クリーンカップを作る

の3つであることを解説しました。 http://coffee-geek.com/?p=824

上記7つの抽出条件を調整することで、『抽出濃度の最適化』『香味およびフレーバーのバランスを整える』『雑味を軽減させ、クリーンカップを作る』を行います。

また、7つの抽出条件は『濃度』『香味バランス』『雑味』に対する影響力の度合いが変わってきます。抽出条件において最も影響力の大きい項目を『第1支配要因』次に影響するものを『第2支配要因』その次を『第3支配要因』として表にまとめます。

各抽出条件とその支配要因の関係を考慮しながら抽出レシピを作り、環境・状況・素材に合わせて最適なカップクオリティを表現することが重要となります。

 

次回からは各抽出条件について実験データとともに詳細な解説を加えていきます。