珈琲抽出理論-5. コーヒーの『収率』とはいったい何?ハンドドリップで重要なポイント。

コーヒーの美味しさの指標のひとつ『収率』

コーヒーは数値化をすることで美味しさを測ることができます。すべての美味しさを測ることはできませんが、目安を持つことはとても重要です。数値化できるのは『濃度』のほかに『収率』というものがあります。収率の把握とコントロールができると、

・酸味や辛み、渋みといった味覚の調整

ができるようになります。特に酸味の調整ができるようになりと、浅煎りコーヒーの調整に役立ちますね。

濃度についてはこちらの記事をご参照ください。

 

収率とは

TDSとBrixがコーヒーの抽出における濃度であるのに対し、抽出に使用したコーヒー豆の総量に対して実際に抽出された成分量の比率を「収率 (yield)(%)」と言います。この収率は18~22%が適切とされています。例えば収率が20%の場合、コーヒー豆が含んでいるすべての成分の内、20%をコーヒーとして抽出したことになります。一方濃度は、抽出したカップ一杯分のお湯の中にコーヒーの成分がどのくらい含まれているかの数値です。

収率と濃度の味わいや香味への影響は以下の通りです。

収率は次の数式で求めることができます。

コーヒー豆の量と抽出後のコーヒーの量を測り、濃度を測定したらこの数式に当てはめて計算します。少し面倒ですが、今のレシピでの収率がどのくらいか、把握しておくと味わいを変えたい・調整したい時に便利です。

 

収率の調整方法とそのコツ

収率は調整することが可能です。次の表がその調整方法です。↑が上がる、↓が下がるの意味です。

この表を見てわかるように、『コーヒー豆の量』と『総湯量』変えると、濃度と収率が逆の方向に動きます。従って、濃度や収率を調整したい時は、コーヒー豆の量か総湯量を変更するのがポイントです。

収率を下げたい場合

渋みや辛みを強く感じる場合は、収率が高い可能性があります。収率を下げるためには、

・コーヒー豆の量を増やす。※豆の量を増やすだけでは単に濃度が高くなりすぎる可能性があるため、同時に粒度を粗くするなどその他微調整も必要です。

・総湯量を減らす。

 

収率を上げたい場合

単一な酸味が強く、その他味覚が弱い場合、収率が低い可能性があります。収率を上げるためには、

・コーヒー豆の量を減らす。

・総湯量を増やす。

 

収率の調整を行った場合、例え収率が適正値になったとしても、濃度や質感などの他の要因が悪化し、バランスが崩れる可能性もあります。テイスティングを行う中で味わいの変化を捉えながら、全体的なバランスを整えていきましょう。